- 10月
- 2024年11月
これまで多くのiPodスピーカーを見てきましたが、安いものから高いものまで軒並み音楽を聴くということに関しての欠点がありました。それはステレオ感の欠如です。
もともと音楽を、古くはレコード、現在ではCDやその他の録音された媒体で聞く場合、目の前で演奏者が音楽を演奏しているのを想像できるような感覚を得られるように音の職人(レコーディングエンジニア)はさまざまな技術を駆使してきました。大昔はステレオという技術がなく、モノラル(ひとつの音源)での再生から始まっているのですが、現在はほとんどの媒体ではステレオ、もしくは映画などではそれ以上の音源から音を再生して音場を再現するようになっています。
実際に目の前で演奏しているところを思い浮かべれば、すべての演奏者がど真ん中に一列に立って演奏しているわけではなく、たとえば右側にベース、左側にギター、そして真ん中にボーカル、後ろにドラムというようなバンド構成はよくある光景です。また、クラシックの演奏などではしっかりと音の聞こえ方を考えて左右(前後)に分かれて配置されています。
前置きが長くなりましたが、現在音楽においてステレオという概念は、演奏をイメージするためになくてはならないものです。もちろん、iPodで音楽を聴く際にもここから大きく外れることはありません。しかしながら、ステレオ感を得るためには2つのスピーカーからそれぞれ左右の音を出し、そのスピーカーの範囲で聞く必要があるのですが、従来のiPodスピーカーは下図のようにコンパクトさ重視してステレオ感を失ってしまっていました。一応、2つのスピーカーから音は出ているものの、聴く位置ではモノラルに等しい状況でした。
各メーカーともにこの点に関しては認識しており、「ステレオエンハンス」機能などを搭載して「擬似的に」ステレオ感を作り出す形での解決を行なっていました。しかしながら、いくらDSP技術が発達したとしても「疑似」はあくまで「疑似」であり、空間を作り出すことにムリができてしまい、結果、音質に多大な影響を与えてしまうものばかりでした。
Diasonicはチガイマス(某掃除機のCM風)。
iPod Dockステーションのあるアンプ部からスピーカーを離して設置できるエクステンドスピーカーシステムによって、しっかりとステレオ音源を再生して音の拡がりを再現してくれます。スピーカーケーブルは巻き取り式のため設置場所に合わせてケーブルの余りをスマートに収納できます。
ステレオ感を失わないただひとつのiPodスピーカー。
と、冗談風の宣伝文句にしてみましたが、実際音楽をしっかりとステレオで聴くことは、ミュージシャンの制作意図をしっかりと汲み取ることに等しいので、音楽の本当の意味を知ることにもなるのです(ちょっと大げさ)。ミュージシャンが音楽制作をする場合には、最終的にステレオ音源になる場合、それを前提にモニターを行なって左右のバランスを慎重に決めているのです。そこから考えれば、ちゃんとステレオで聴くことが、ミュージシャンが聴かせたかった音に近づくといえるのです。
初めてこのスピーカーを見たときに、「面白い」と思わせてくれたのがこの機構でした。ユニークであり、なおかつ理にかなった設計で、これまでのiPodスピーカーとは一線を画すものでした。これならば、「はじめてのiPodスピーカー」になり得るのではないかと考えたのです。
そして、さらに「はじめてのiPodスピーカー」となるべくチェックをしていくと、このスピーカーが「かなり面白いもの」であるということがわかってきたのです。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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